企業人(主としてエンジニア)向け双方向生涯学習環境としてのMoodle

企業人(主としてエンジニア)向け双方向生涯学習環境としてのMoodle

- Takahide Inoue の投稿
返信数: 6

初お目見えの井上 隆秀と申します。 以降宜しくお引き回し下さい。 

現在はカリフォルニア大学CITRIS(Center for IT Research in the Interest of Society; www.citirs-uc.org) と云う研究機構(在Berkeley)で特別研究顧問をして居りますが、元々は企業出身です。

些か仰々しいタイトルになってしまったのですが、現在企業人(取り分けエンジニア層)を中心とした公開型双方向の生涯学習環境を創設すべく、日米の産官学と議論を進めています(云い忘れましたが、世界中にオープンですが日本人を念頭に置いています、と云うか日本人が世界の中でリーダーシップを発揮できる下地を創る、と云うのが日本の産官に対する提言です)。

途中を飛ばして、その土台になるシステムをアレコレ調査しています。 例えばDrupal(これはBerkeleyのキャンパスでも多用していて大掛かりな支援部隊がいます。またSakai OAEも一応検討対象です。また日本製では情報学研究所のNetcommons系等も眺めています。 また商用としてはEktron CMS400と云うのが機能もサービスも良いのですが、お値段も比例的に良いのが頭の痛い所です。 そこでMoodle (取り分け2.0)は? となったのですが、残念ながら現状ではシステム選択者向けのドキュメントの良いものが見付かりません。Amazonから、其れらしい書籍を3点程見付けて、発注したのですが未だ手元に到着せず。 何方か良いドキュメントをご存知でしたら、お知らせ頂くと助かります(横着で済みません)。

現在公開されているMoodleのユーザーを見ると、小学校から大学まで、所謂学生向けの所が多いと理解していますが、多企業のエンジニアを横串で双方向にネットワークして、集合知の双方向作用で何かを創り出す、と云う目的の為には、学生向けとは違った配慮が必要で、その為の機能モジュールが存在するのか、自家製の場合組み込みの容易性は如何か、等考える所です。

例えば 1)プライバシー保護(例えば匿名性?) 2)そもそも社会人が夫々の企業の外で一緒に学習とは云え智恵を出し合うと云う文化が日本で成り立つか(これはシリアスですが)? 3)知的財産権への配慮 4)参加のモチベーションと顕彰の仕組み 5)アフィリエイトの扱い 6)若し課金する場合のセキュリテイ  等など、GUI以前の課題がある様に感じています。

長くなりましたが、そんな状況ですので以降宜しくご教示賜りたく。

井上隆秀拝

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Takahide Inoue への返信

Re: 企業人(主としてエンジニア)向け双方向生涯学習環境としてのMoodle

- Hideto Harashima の投稿
井上様 初めまして。日本ムードル協会の会長をしております。原島 秀人と申します。協会では井上さんのような企業研修にMoodleをどう活用していけるかという点にも傾注し,ネットワークを広げようとしています。協会内に企業部門を立ち上げ,アドビの畠中さんらに中心になって広報してもらっています。これから各所で行なわれるオープンソースカンファレンスなどでもネットワーク化が計られると思います。そんな動きに井上さんのお力も貸して頂ければと思います。 本などの紹介は http://mooodlejapan.org へ。
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Hideto Harashima への返信

Re: 企業人(主としてエンジニア)向け双方向生涯学習環境としてのMoodle

- Takahide Inoue の投稿
原島様、皆様
 
早速のご紹介有難うございます。
 
 >協会では井上さんのような企業研修にMoodleをどう活用していけるかという点にも傾注し,
  >ネットワークを広げようとしています。協会内に企業部門を立ち上げ,アドビの畠中さんらに
  >中心になって広報してもらっています。
 
それは心強いですね。 畠中様、宜しくお願い致します。
当方の目論みは、技術やビジネスが激変している現在(将来は益々)、従来日本型の企業と
企業人の関係が保てるだろうか?保つのが概ねの人間に取って幸せなのだろうか?と云う
疑問に発しています。 非常に具体的には半導体等の製造業(組み込みと云われるソフトを
含めて)分野が直接のお相手ですが、同様の事は概ね他の事業にも当っていると思います。
 
そう云う状況の中で、企業側ではなく、企業人(人)の側に立って、激減に立ち向かう
日頃の備えをする場としてく”ジム”の様な場所を提供したい、と云うのが趣旨でしょうか。 
少子が居るSilicon Valley等と云う場所は、地域全体が’ジム’に為って居る様だ、とはよく言われ
ますが、当っていると思います。
 
この様な発想は10年前から暖めて、仲間内で議論していたのですが、この数年の状況下で、
もうヤルしか無い、と云う事になって、現在調査委員会なるものを立ち上げ、2012年にジムを
立ち上げ様と画策中と云う次第です。 2005年に情報処理学会システムLSI設計技術研究会
アンケート調査のご報告をした時の資料のURLを添付しますので、
ご関心のある方はご笑覧頂ければ幸いです。
 
ムードル協会のご案内、有難うございました。 大変参考になります。
2012年のMootにも参加できれば良いと思っています(今からでは鬼に笑われますね)。
 
今後も宜しくお願い致します。
井上隆秀拝
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Takahide Inoue への返信

Re: 企業人(主としてエンジニア)向け双方向生涯学習環境としてのMoodle

- Toshimi Hatanaka の投稿

企業部会の推進役をしております畠中です。

こちらこそどうぞよろしくお願いします。スレッドをチェックするのが遅くなり大変失礼しました。

さて、非常に壮大な構想をお持ちでとても興味深いです。私はまだ1つの企業内において、組織や部門間の壁を超えた学習コミュニティを構築することだけでも大変な時間と労力が強いられていますから・・・。

喜多先生のおっしゃるとおり、Moodleの機能で解決できる問題と、そうではない問題の両方が含まれそうですね。

私の個人の経験では、学習コミュニティを成功させる鍵は、システム20%、残りの80%は地道な人的労力だと考えています。

システムの部分はお金さえかければ解決できます。しかしそうでない部分。いかに学習者の注目を集めるか、地位や立場を超えて積極的に意見交換できる雰囲気を作るか、そこに価値があると思ってもらえるような演出ができるか、など運営側のファシリテーション能力にかかっていると思います。このノウハウはなかなかお金では買えません。

ここを企業部会のひとつのテーマとしてアイデアを共有できればと思います。

といっても企業部会のメンバーはまだ少ないのですよ。是非井上様も加わってくださいませ。

今後ともよろしくお願いします。

畠中

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Toshimi Hatanaka への返信

Re: 企業人(主としてエンジニア)向け双方向生涯学習環境としてのMoodle

- Tatsuya Shirai の投稿

 昨日,産学官連携に関する組織の総会の後の交流会で,某銀行二行の方にお会いしました.
 社内教育などにMoodleはどうですか?と勧めました.かなり激しく勧めました.
 1行の方は,自社がコストダウンのために勘定システムをオープンなシステムで構築していることを述べて比較的好意的に耳を傾けてくれたのですが,もう1行の方は「うむうむ,うちの銀行でもビデオオンデマンドの教材で云々」とeラーニングが何か知ってるよという姿勢を崩しませんでした.

 もしかしたら本当に優秀で業務に適したシステムを使っているのかも知れません.しかしMoodleは使い方次第で旧来の枠を超えたeシステム環境が低コストで実現できる可能性があることを,逆に中途半端にeラーニングシステムについて知っている人たちに伝えたいですね.

 

 

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Re: 企業人(主としてエンジニア)向け双方向生涯学習環境としてのMoodle

- Toshihiro KITA の投稿
簡単に思いつく範囲を書き込みます。

> 1)プライバシー保護(例えば匿名性?)
メールアドレスの公開範囲はユーザが選択できます。
アバター画像は、ログインしなくても閲覧できたかもしれません(最新版では仕様が変わっているかも)

> 2)そもそも社会人が夫々の企業の外で一緒に学習とは云え智恵を出し合うと云う文化が日本で成り立つか(これはシリアスですが)? 
Moodleだけの問題ではなさそうですが、職種・業種によって違うのではないでしょうか。
例えば、オープンソースでシステム開発した経験がある人は、競争しながら、共有することには抵抗は
少ないかもしれません。

> 3)知的財産権への配慮
Moodle 2.0 では、ファイルをアップロードするときに、All rights reserved, CC等のライセンスを
選択するようになっています。

> 4)参加のモチベーションと顕彰の仕組み
フォーラム(掲示板)に書き込まれた内容が、メールで参加者に自動的に送られてきます。
そのメールには、返事を書き込むための URI が掲載されており、サイトへのログインが促進されます。
他人の書き込みに対して rating を付ける仕組みがあります。

> 5)アフィリエイトの扱い
どういう意味のアフィリエイトでしょうか? amazon 等への誘導広告の表示?

> 6)若し課金する場合のセキュリテイ
paypal 等で支払った人のみが有料コースを閲覧・受講できるような仕組みが標準機能としてあります。

あまり参考にはならなそうですが、一応コメントでした。
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Toshihiro KITA への返信

Re: 企業人(主としてエンジニア)向け双方向生涯学習環境としてのMoodle

- Takahide Inoue の投稿

喜多様

早速色々ご教示頂き有難うございます。 随分色々準備されているのですね。

 >簡単に思いつく範囲を書き込みます。

>1)プライバシー保護(例えば匿名性?)
>メールアドレスの公開範囲はユーザが選択できます。
>アバター画像は、ログインしなくても閲覧できたかもしれません(最新版では仕様が変わっているかも)。

メールもなのですが、チームを構成してWikitext作成などの共同作業を行う場面を想定し、結果のWkitextが一般に公開されると云う場面などを想定すると、参加者本人にとっての実名公開の利益と、諸々の場所での発言の自由度制約等のバランス、共同作業者には実名がバレルでしょうから、その場合のネチケット等、なんと云うか”文化の醸成”と云う様なチャレンジもある様に思っています。 企業側も大人になる必要がありますね。

 >2)そもそも社会人が夫々の企業の外で一緒に学習とは云え智恵を出し合うと云う文化が日本で成り立つか(これはシリアスですが)? 
>Moodleだけの問題ではなさそうですが、職種・業種によって違うのではないでしょうか。
>例えば、オープンソースでシステム開発した経験がある人は、競争しながら、  共有することには抵抗は少ないかもしれません。

そうに違いありませんね。 半導体等の製造業は、装置集約的な所がありましたから、資本集約側が強かったのですが、今はファブレスと云われている様に、工場を持たず、マーケッチングと設計(場合によりセールスも持たない)方向に半導体屋の       大勢が変化していますので、知的財産(ノウハウを含めて)の実体であるエンジニア    側に支配権が移る過渡期に当っているのかも知れません。 乃至は云う所のJam Session の様に、演奏家(エンジニア)と興行師(企業)が、プロジェクトベースで   組合わせをつくる時代が来るのかもしれませんね。 

 >4)参加のモチベーションと顕彰の仕組み
>フォーラム(掲示板)に書き込まれた内容が、メールで参加者に自動的に送られてきます。
>そのメールには、返事を書き込むための URI が掲載されており、サイトへのログインが促進されます。 他人の書き込みに対して rating を付ける仕組みがあります。

有難うございます。取り分け企業人にとっては、共同双方向の学習に参加して、人脈をつくる等は、学習内容自体の他に得られる財産ですが、例えばそこでの作業がJob Hopping にも役立つとなると、参加度が揚がるに違いありません。 また多くの方がリーダーシップの重要性を云って居られますが、この様な異なる分野の人材が集まる学習の場での役割を通して学ぶリーダーシップは、良い経験ですね。

 >5)アフィリエイトの扱い
>どういう意味のアフィリエイトでしょうか? amazon 等への誘導広告の表示?  

済みません、言葉足らずでした。  例えば特定技術者が欲しい企業が誘導広告のバーナーを出せるとか、Moodle内でProjectを立てたチームがバーナーを貼るとか、考え方は、Moodleを介して参加者が新しいチャンスを出来るだけ得られる様に配慮する、と云う事でしょうか。

勉強する前から、横着をして色々書いてしまって済みません。

井上隆秀拝