物理教育に役立つソフト
返信数: 7phunというソフトです。
手前味噌ですが、以下のようなアニメーションが手軽に作成できます。
個人的には、このソフトとMoodleを使って新しい学習を作ってみたいと考えています。
ご参考になれば幸いです。
http://jp.youtube.com/watch?v=UXRfRPpRj6k
http://jp.youtube.com/watch?v=2usf0dE-raU
Re: 物理教育に役立つソフト
映像を見てみました.イイですね.
この映像は2次元の物理現象のシミュレートが可能であることを示しているのでしょうか? もう少し詳しい情報が是非とも知りたいです.
うちの研究室ではロボットの機構などを解析するのに色々な手段を用いています.一つは運動解析ソフトウェア,MSC社のAdams.かなり高価です.毎年のサポート料金は払えませんのでいまはサポートが切れています.ドキュメントは英語ですし,教則本になるものが存在しませんので学生からは不評です.
次に,ODE(OpenDynamicsEngine).こちらは解説本がありますし,ロボット関係の研究者も良く用います.ただ,プログラミングの能力が必要です.半球形状の物体のモデル化ができずに,いま学生が悩んでいます^^;
最後は,三次元CADであるSolidWorksの運動解析機能(COSMOS Motion)です.アカデミックライセンスならば1万円程度(期間2年間)で購入できたと思います.いまは学内で誰でも利用できるようにボリュームライセンスを購入してあります.モデル作りと解析・可視化が比較的容易な三次元物理シミュレータとしても使えます.物理エンジンはAdamsを利用しているらしい.
大学院の時代に(ううむ,もう7年以上前になってしまった)TitanVIIIという東京工業大学で開発された四足歩行ロボット用の制御+動作解析用の統合環境のようなものを作りました.自分のメインの研究テーマでは無かったのですが.元はMS-DOS用であったものをWindows対応に改良したものです.独自のロボット言語(のようなもの)を設計し,その動作検証を行なうことがオフラインでできます.ただ,物理的なシミュレーションは全く行なっていないので,一本足で立ててしまうという代物です.このソフトウェアに物理シミュレーションを追加したいと考えていました.ODEが無難だろうなぁとは思うのですが時間が無い.
という訳で,phunに興味がありました.
そうですね,自分で調べればいいですね.
こちらですね.なるほど.以前に奥村先生が紹介されていたCrayon Physicsと方向性としては似た系統ですね.
Re: 物理教育に役立つソフト
上田先生の作成した映像では繰り返し繰り返し,「どうしてこうなるのか」を解説されていますね.これはとても素晴らしいと思います.
コンピュータシミュレーションの怖い所は,実際の物理現象とは違う現象が平気で出力されることですね.前述のAdamsでは地面の上に置いた板が振動を始め,自力で空中に跳び上がりました.まるで人工生命(笑).
コンピュータ支援の物理教育にはいくつかのステップがあるのでしょうね.
Crayon PhysicsやPhunのような柔らかいインタフェースでまずは物理現象を理想的な環境の中で楽しむステップ.それから理論(や数式)の意味を検証するステップ,理想的な環境と現実問題との差異から理論の限界を知るステップ.次のステップもあるかも知れませんが,とりあえず.
摩擦接触は典型的ですね.理論的なクーロン摩擦では接触面積は摩擦力の大きさに関係ありませんが,現実には接触面積が大きいほど大きな摩擦力が得られる(というか,接触面積が極小だと地面に刺さりますね^^;).
今年の高専ロボコンのテーマは歩行ロボットでした.ロボットが転倒する条件とは? たとえば静的な状態であれば接地点が作る地面に形成する多角形の外に重心が出たときです(2点で接地の場合は線上).こういう問題を授業では教える時間がありませんので,物理シミュレーションを活用するのは大きな効果がありました.
Re: 物理教育に役立つソフト
理論と現実のギャップは、
これは物理に限らず学問を含めた全てのモデルに当てはまると思うのですが、
教えるのが難しいところですね。
◆例えば物理ではいちばんはじめに教える落体運動ですら、
「重さに関係なく同じ速さで落ちる」という
一見とても非現実的なモデルを生徒に受け入れさせなければなりません。
でも実際に運用するのには有益だからこそ、そのモデルを教えるわけです。
◇しかしやっぱり非現実的なので、実際に運用するには
大気の粘性係数などの諸要素を盛り込ませなければならない。
つまり、ちょっと語弊がありますが、
◆まず我々はモデルで生徒をだまし、
◇次にその限界を白状しなければならないわけです。
まあ、しょうがないんでしょうけど・・・
Re: 物理教育に役立つソフト
Re: 物理教育に役立つソフト
本当ですね.見落としていました.
確かにこれを作った学生は凄い.思い立っても実時間で動くだけのパフォーマンスにチューニングするのはそう簡単では無かったでしょうね.
>ピタゴラスイッチシミュレータとか
宣伝ですが,全国高専プログラミングコンテストの第17回(2007)全国大会で本校の学生が制作した”ループ・ゴールドバーグマシン・ビルダー”が自由課題の最優秀賞(文部科学大臣賞)に選ばれました.これはまさに3次元空間で”ピタゴラスイッチ”を設計・シミュレートするソフトウェアです.私はノータッチですので詳しくは知らないのですが.公開はしていないのかな.
どうやらBCN ITジュニア賞 2007というのも受賞しているようです.
日本の学生も負けていないようです.
#もし興味のある方がいらっしゃいましたら連絡下さい.指導教員にもう少し詳しく聞きます.
Re: 物理教育に役立つソフト
正式版が出たそうです。
少し試してみましたが、理系な小中学生にはとても良さそうなソフトです。
高校生には、ちょっと・・・
Re: 物理教育に役立つソフト
そうです。
しかし、白井先生の望まれているシミュレーションは
例えばロボットを仮想現実で歩かせてみて、
無事歩くことができたら実物を製作してみる、というような使い方ですよね?
そのような精密で正確な使用は、できないと思います。
なおロボットについては阪大で知り合いが開発しており、
どんな手段でシミュレートしているのか聞こうと思って電話してみましたが不通でした。
何か有益な情報が得られれば、こちらに寄せたいと思います。